Magic hour

空に手を翳して

好きです、「POP × STEP!?」 前編

※この記事は、2020/03/23 23:32 にnoteに投稿した記事をそのまま移したものです。

 

こんにちは。わたぐもです。

言いたいことは題名の通りです。はい。

Sexy Zoneの7thアルバム「POP × STEP!?」、名盤。楽しくて等身大でファンタジーでリアル。ファンタジーとリアル?共存できるの?と思ったそこのあなた。共存可能です。ちょっと聴いてみてください。全人類に聴いてほしい。そのきっかけになれ、、ないとは思いますが感想を綴ります。というよりも書き残したい気持ちが止まらないので書きます。ちなみに私はSexy Zoneの皆さんが好きですが特に好きなのはマリウスさんなのでマリウスさんに関する話が多めです。発売から結構経ってるぞ今更投稿かよって声が聞こえてきそうですが少しずつ書きながら投稿するかしないか悩んでたらこんな時期になってしまいました。暇な人ぜひ読んでやってください。

なお、音楽知識は無いに等しいです。あたたかい目でよろしくお願いします。ちなみにソロ曲以外の各曲の最後に書いてあるのは私が勝手に感じた、漠然としたその曲のイメージです。意味わからん〜 / 解釈違い〜〜って思ったら適当に読み飛ばしてください。

アルバムについての説明はこちらをご覧ください!まだ聴いたことない方は試聴もできるのでぜひ!!
https://sexyzone.ponycanyon.co.jp/discography/al/08.html

 

では参ります。

 

01. 極東DANCE

イントロから来た〜〜!!って気持ちになりません?私はなりました。和の要素を散りばめることで"外国から見た日本"をあらわした曲。実際には忍者も昼間から街中を歩く舞妓もいないんだけど、外から見た時にそういうイメージはあるじゃないですか。そういうものを体現しているなと思う。アルバムの入り口にふさわしいなと感じました。

"花の色うつりにけり"のところを中島さんが歌うの、最適解……中島さんと歌割りを決めた方に金一封贈りたい。中島さんは時とともに輝きを失うことはないだろうし時の流れを嘆いたりすることもないと思うけど、花に自分を例えるのがとても似合う。花×中島さん=最高

ここで極東というワードについて少し。私はマリウスさんと同様、最初このワードにもやっと感を抱きました。そこに引っかかりを持てるマリウスさんがすごく好きなマリウスさんだなと思った話もしたいんですが話が逸れていくので割愛。マリウスさんがどう考えていたのかはもちろんあの会報だけではわからないからここからは完全に私の考えです(その具体的な考えが雑誌等に出ていたらごめんなさい、把握できている中での話をします)。

極東というワードからは「世界の端くれ、眼中にないよ」というような見下す意味を感じ取れる気がするんですよね。考えすぎじゃない?と言われればそれまでだけど。しかし曲を聴いていくうちに、それをあえて使うことで外国から見たTokyoの昔と今がより顕著に描き出せるようになってるんじゃないか、と感じるようになりました。極東と呼ばれていた(いる?)日本の中心Tokyoから世界へとTokyoの良さを発信するよ、という姿勢と、"ジャニーズだから"と色々な意味を込めて言われがちなジャニーズが、ジャニーズに誇りを持ちながらPOPを解き放つ、という姿が重なるようにも思う。

きみは端っこ端っこって言って見てこなかったかもしれない。たかが、って軽く見ていたかもしれない。けどね、ここにある良さは計り知れないよ、少し知ってみない?みたいな、強さと優しさと賢さを感じるんですよなんとなく。リード曲ひとつでここまで考えるか自分って感じではあるしそもそもジャニーズをはじめとしたアイドルを軽く見ている人々には色々思うことがあるんだけどそれは今は置いておく。

そしてこの曲を披露する時の衣装。これが超好きです。"和"を取り入れた赤×黒を基調とした衣装。踊ると裾がふわりと翻るところが美しい。しかもグローブしてる。こういうのみんな好きだと思う(主語を大きくすな)

ブラックとブルーとレッドが入り混じってゴールドがわずかにその中を流れるイメージ。

 

02. 恋のモード

かわいい。イントロからかわいい。インスタ映えするかわいらしいスイーツの隣にはいつも恋のモードが流れてる。相性抜群。
"ショーウィンドウ越しの君が 僕を見て微笑む" の "微笑む"の勝利さん、恋。メープルシロップみたい。
Sexy Zoneは女の子に振り回されたり君に夢中!になる側にも、私が主人公!明日のことを考えると胸が高まって眠れない!側にもなれる。前者がこの曲やラブマジ、後者がPEACH!や恋がはじまるよーー!!!あたりかな。Sexy  Zoneの手にかかればなんの変哲もない目の前の世界もキラキラで眩しいものになる。

甘くてぱちぱちしたピンクオレンジホワイトのお菓子。

 

03. 禁断の果実

西部劇(イメージ)。彼らはちょっと前の雰囲気の曲も似合う。これでもかとはっきり韻を踏んでいる歌詞がクサくて気持ちいい。"愛の楽園へ"のところでめちゃくちゃかっこよくキメる彼らの姿はもう想像できました。準備万端です。
英語詞を歌うマリウスさんがとても良い。
"Hurry Hurry"が勝利さんパートで"わりぃ わりぃ"がマリウスさんパートなのも面白い。
"食べちゃおうか?"のあとに"ね!?"を持ってくるなんて許せない!(ドッキリふうまさん) 嘘です好きなので存分に歌ってください。

ぎゅっとたわわに実るブラックとレッド、時々深いオレンジの果物(果実に引っ張られてる)。

 

04. Honey Honey

ここでシングル曲。イントロで魔法をかけてる。心掴まれる。チャラいイタリア人。ポップでキュート。かわいくてかっこいい。きらきらできゅるきゅるでお洒落。聴くだけで元気が湧いてくる曲。Honey Honey、良い薬です。
初めて1番を聴いた時に勝利さんの"Baby!"の破壊力に召されそうになったことは今でも忘れてない。わたあめみたいで溶けるかと思った。
"素敵なキミを幸せにするのが たぶんね僕の使命だと思うんだ" っていうフレーズはたぶんマリウスさんが歌うためにある。"キミ"のことを"素敵"だと既に認めている世界線でさらに"幸せにする"って仰るんですよ…さすがか……。

イエローとホワイトがくるくると自由に共存するイメージ。

 

05. タイムトラベル

イントロから来たぞ、、!!!と思いました。製作陣を見て刺さるのは自明だと思いました。HIKARIさんが関わってらっしゃる…!
冒頭のマリウスさんパート、世界に誘う力が強い。一瞬にして過去と現在の狭間に連れ出される。

"必要以上大人に見せたくて"と歌うマリウスさんの雰囲気ともうすぐ20歳を迎えるマリウスさんがそれを歌っているという事実……。好きが溢れる………。
サビはSugarか?あのみんな大好きSugarか??(嵐のSugar大好き人間)(ちなみにHIKARIさんはSugarの作詞/共作曲をされてます)(好きに決まってる)
Sugarとはまた違う良さがあるんだけど、Sugar好きな人に刺さると思う。Sugarが好きな人間はとりあえず聴くんだ。そして語りましょう?!?!?!(圧)

大サビ前の雰囲気が本当に好き。

たぶんコンサートでは都会的で幻想的な空間に包まれながら彼らが歌う。そういう演出になる。気がする。

静かにグラスの上部にのぼっていく炭酸が混じったブルー。見つめ続けるとあの時に戻れる。

 

06. Blessed

悩み葛藤する等身大の若者が描き出されている曲。でも決して後ろ向きではなくて、さりげなくポジティブの種を蒔いて、前に進むために風を送ってくれる。
はじまりのマリウスさんすごい……。"からっぽ"の表現が上手い…。音に寄り添う感じ。からの勝利さん→ふうまさん→中島さんの流れ、これは芸術点に加点がつく。

"世界は僕らを 待ってはいないだろう" に込められた虚無感がとても現代っぽい。それで"それならもう少しだけ 眠らずにいようか"と続くところがSexy  Zoneらしい。発想の転換
"昨日より今日を好きと思えた"って、そういう毎日を歩めたら何年か後にはとてつもなくいい世界が広がると思うんですよね。1に1.00001でも掛ければ少しずつ大きくなっていく。でもこれが意外と難しい。0.7掛けてしまう日もある。でもこの曲を聴くと明日は1.00001掛けられるかも、掛けてみたい、そう思える気がする。だから深夜に聴いて明日の糧にしたい。余計な力をふっと抜くことを助けてくれる曲。

ありふれた、それでいて変わらないで欲しい、でも確実に変わっていくいつもの空。

 

07. BLUE MOMENT

圧倒的青春を感じる曲。
ふうまさんの声から始まるところも青春。
大サビ前のふうまさんエモの塊か。エモいって言葉で片付けたくないんだけど、ふうまさんを前にすると語彙を失ってしまう。エモい…(エモに甘んじるな語彙を増やせ)

"思い出はしょっぱくて 甘く苦い人生のスパイス"
という詞から、この楽曲の中での"思い出"への感情はマイナス:プラス=2:1くらいなのかなと。しょっぱいことがマイナスなのかは色々な解釈があると思うし、甘いにも苦いにも色々な面があるけれど、それをひっくるめてスパイスとして捉えられるところが素敵だなと思う。

2番のはじまり、"夢"を勝利さんが歌っているのがとても合う。夢というワードが持つ儚さや淡さと勝利さんの存在や表現の混ざり方が絶妙。

"夜になる瞬間が 一番時を感じる" という歌詞、確かにその通りで。個人的に空の色のグラデーションの変化が美しくて急なその時間が1日の中で一番好きなんですが、この歌詞は何かが切り替わるその瞬間に、過去を振り返ったり未来を見据えたりすることが多くなりがちなこととリンクしてるのかななんて。いい。

日々先生から出され続けてうんざりする課題とか、そんなにすぐ書けるわけない進路希望の紙とか、見据えようとしてもよくわからない自分の未来とか、そういう色々なもやもやと同じ流れの中に、友達と過ごす楽しい時間や、何かに仲間と取り組む有意義な時間や、終わってほしくないと願う瞬間があって、全部が青春だったのかもしれないということには後で気づく。n年前にこの曲に出会いたかったな、と最初は思ったけれど、逆に今だからいいのかもしれない。

どこか切なくて、でも前を向いていて、過去を振り返る余裕がある時に聴きたい曲。
何かに一生懸命になった結果夢が叶った、という経験があんまりないスカスカな人間だから、この歌にちゃんと正面から励まされる人のことが羨ましいです正直。人生と向き合えてまっすぐに生きられてるということだと思うから。

パステルカラーが散りばめられた、心地よい風。日が沈む寸前の刻々と色を変える空。

 

08. ○△□

きっとトロッコに乗りながら歌う!!知らんけど。
難しい言葉を並べなくても多様性を認め個性を尊重しよつという話はできる、ということに改めて気づかされる曲。意見の強要はせず、彼女の視野をふわっと広げるような手助けをしてくれる。優しく包み込んでありのままで進んでいいと言ってくれるんだけど、ただなんでも全肯定するわけじゃなくてその中に芯がしっかり存在してる。

"神様は僕らを単純に作ったわけじゃないのさ"
"だから四角い箱の中に押し込まれるのはごめんなさい"

"僕ら"の複雑さをポジティブに受け止めて、固定概念にとらわれないことの大切さを押し付けがましくなく伝えてくれる。

この歌、とても共感できるしこれからの指針にしていきたい歌詞で。

"ここに来るまで 見落としたものはないか 当たり前の日常の あちらこちら 新しい驚きはすぐそばにある"

"みんな違うからいい それだけは忘れるなよ"

忙しくて変化のない毎日の中に小さな発見があって面白いかもしれないことを思い出させてくれたり、時間や数字に追われて心が狭くなりそうな時に失念しがちな気持ちを大切にできたりする。小さな幸せを見つけられる人や自分と相手を大切にできる人は強いし、優しい。あーそんな人になりたい。

パステルピンクとパステルイエローとパステルブルー、その中に揺らがない核。

 

09. ダヴィンチ 

疾走感ある曲。曲調が好き。
Sexy Zoneは言葉を畳み掛ける曲との相性もすこぶるいい。ゼンゼンカンケイナイとか。ひょーいいっすね〜〜〜!!
世の中を斜に構えて見ている、皮肉たっぷりの歌詞が面白くて大好き。そういう人間なところがあるので。SNSに踊らされ時間を浪費してころころ意見を変えてく"自分"がない世間へのなんとも言えないもやもやが言語化されてる。

中島さんの"明日は悪役(ヒール)"の"ル"の巻き舌がスキすぎてスキでスキだから〜〜!!!真似して歌ってみたいんですがなかなかできなくて1人で悲しくなりました。鍛錬します。

"自分の未来は自分自身で作りだすデザイン"の部分がクリエイティブなSexy Zoneっぽい。

鮮やかなブルーにわずかに混じるブラック。鋭角。

 

10. まっすぐのススメ!

皮肉たっぷりからのまっすぐ。幼馴染みとの恋。
歌詞がキュート。少女漫画っぽい。"ウサギさんマインド"なんてキュートなフレーズ、どうやって生きてたら思いつくの…。それがまた彼らにフィットするからすごい……。
"どうか神様 ねえ仏様 に頼ってる場合じゃない!"に現代を感じる。自分で切り拓く姿勢が今っぽい。現代を感じるのに、曲調が少し前の雰囲気というアンバランスさがまたいい。
上手く言えないし間違っていたらあれなんですが、この曲には外国の風も感じるなと思っていて。現代の要素を含む歌詞が、少し前の雰囲気があってかつ外国っぽい曲調にのっている、というところが新しくてグローバルな視点を持ち合わせていて令和を率いてほしい彼らに合う。合う。

基本は恋の歌だと思うんだけど、"その一歩を踏み出すことで変わってく あんな未来こんな未来 どうせなら一番高いとこ 君と"の部分はSexy  Zoneからファンへのメッセージみたいだなと思う。「数多ある未来」を選びとって進むなら「君と」「頂上へ」という姿勢が眩しくて優しくて彼ららしい。

クリームイエローのロールケーキ。フルーツたっぷり。甘さひかえめ。

 

 

長い。ここまででも長いんですが、まだ続くので分けます。一旦お返ししま〜す!(?)

 

 

 

 

おわりとはじまり

※この記事は、2020/01/27 23:36 にnoteに投稿した記事をそのまま移したものです。

 

別れが苦手だ。

 

思えば小さい頃、わたしは別れを嫌がり泣く子供だった。祖父母の家に帰省する時だって、帰り際「またおいでね」と言ってくれる祖父母を見てめそめそ泣いていた。今もそれぞれ身体に色々な症状を抱えながらも幸せなことにみんな生きているから今生の別れでもなかったはずなのに、涙は溢れ出た。

 

親の仕事の都合で転園転校することが多かったから、途中から友達というものにわずかな寂しさを感じるようになった。せっかく仲良くなれても、いつかは別れなければならないし、そのいつかはすぐ来る。まあそれも気楽でいいじゃん。そう思うようになった。実際、面白い経験じゃんラッキーと思うこともあった。でも小さいわたしはプラスにばかりも考えていられず、引っ越しが決まるたび家でぼろぼろ泣いていた。なんで別れなきゃならないんだ。なんでわたしだけまた一から関係を築かなきゃならないんだ。いっそのこと終わりが来るなら始めなければいいんじゃないか、と思ったこともある。だけど結局先の別れなんか見えないふりして新しい"今"をそれなりに楽しむことを繰り返していた。そして卒業式の日、周りの友達と比べたらその幼稚園や学校に対する思い出なんか少ないはずだし、輪の中心にいてみんなと仲がいい、みたいなわけでもないのに冒頭からうるうるし始める。そんなタイプだった。我ながら訳がわからない。

 


終わるからこそ、次があるんだと僕は思ってます。

 

潤くんは最後の5×20コンサートの挨拶の中でそう言った。コンサートのはじまりから泣き、その後も泣き顔と笑顔を取っかえ引っかえしながら挨拶でまた涙を堪えられなくなっていたわたしは、その潤くんの言葉にハッとした。潤くんの言葉が胸にこだました。わたしはそんな風に思えたことがなかったから。終わるから、次があるのか。そうか。

新鮮だった。

一度終われば、もうその世界は戻ってこない。たしかにそうかもしれないけれど、どうやらそれだけじゃないみたいだ。

そういえば、今回のコンサートに一緒に入ったのは昔住んでいたところで仲良くしていた友達だ。わたしが引っ越して以来彼女とは疎遠になっていたが、ひょんなことから集まることになって、そこで嵐のファンだということをお互い知った。"いつか一緒にコンサート行こうね"というさらっとした約束を、数年の時を経て2019年の終わりに運良く果たすことができた。かけがえのない、濃密な、素敵な時間だった。

引っ越す時"終わり"だと思っていたそれは、ただの"終わり"じゃなかった。大好きな嵐が、"終わり"と"今"をつないでくれた。

ほんとだ潤くん、終わるからこそ次があるんだね。いいことを教わった。本当にありがとう。なんで今まで気付かなかったんだろう。

 

私が抱く、終わりが来るくらいなら始めなくてもいいんじゃないかという気持ちは、日々の自分に甘く接することに繋がる時もあった。何かやりたいなと思っても踏み出さないことが多々あった。たぶん、やめることが怖いんだと思う。終わることを恐れているんだと思う。そんな、そんな小心者のわたしの心に、潤くんの言葉はぎゅっとくっついて離れない。

もしかしたら今なら始められるかもしれない。終わりなんて怖くないかもしれない。終わるからこそ、次があるんだよ。自分に勝手に制限をかけないで、新しく踏み出す勇気をもて。そして羽ばたけ。どこまでも。慎重にはなっても、臆病にはなるなよ、2020年とその先を生きようとするわたし。

 

2020/01/27  わたぐも

 

 

 

5×20

※この記事は、2019/12/30 18:45 にnoteに投稿した記事をそのまま移したものです。

 

2019年12月25日。

ARASHI Anniversary Tour 5×20。

人生初のコンサート。

楽しかった。あんな楽しい瞬間ってあるんだね。

泣いた。あんなに自然と涙があふれて止まらなくなることってあるんだね。

歌い踊る嵐を初めてみることができた。かっこよかった。あんなにずっとこの先もみていたい、忘れたくない、と強く思うことってあるんだね。

 

今回は、この素敵な記憶を文章として残しておこうと思い、noteを書き始めました。備忘録です。

 

開場前から緊張した。3月から待ち望んできた瞬間が訪れる。ついに、嵐のコンサートを体感できる。どうしよう?どうしたらいい?一緒に入る友達とその不思議な感情を分かち合った。

会場に入った。円陣の声が聞こえてきた。ついに始まるんだ……と心臓が高鳴った。

一曲目、感謝カンゲキ雨嵐。イントロが流れる前のバーン!!という音から私は泣いていた。嵐が出てきた。歌ってる。そこに5人がいる。

どのブロックもどの歌も全部全部好きだったけれど、特に好きだったのはFace Downからのブロック。大野くんの自由自在に身体を操るダンスとレーザーの光の融合に胸が震えた。4人が召喚される様もすこぶるかっこよかった。ガシガシ踊る嵐とステージやスクリーンの洗練された演出が大好きだと心から思った。

そう、全編通して演出がとても好きだった。五分割されたり鮮やかに彩られたりする巨大スクリーンや5色に光るステージ、ジャストタイミングで放たれる特効、そして何よりも曲の流れが良かった。最適解なんじゃないかと思った。

上のほうにも手を振ってくれたこと、すごく嬉しかった。スクリーンもとても見やすかった。ステージ、モニター、ペンライトの海、どれも魅力的で目が足りなかった。C&Rも楽しかった。一体感にわくわくが止まらなかった。

私は、いつまでも嵐とスタッフの皆さんが作る、潤くんが演出を手がける、そんなコンサートが世の中に存在し続けてほしいと願わずにはいられなかった。

それぞれの挨拶の時、私の涙腺はゆるいなんてもんじゃなかった。強くて優しくて爽やかで儚くて前向きな5人の挨拶は、私の心をぎゅっとたしかに、そして穏やかに包んだ。

櫻井くんは挨拶の中で、はじめて嵐のコンサートに来たひとに「我々は、あなたが嵐のコンサートに来ることを、ずーっと待っていました。どうぞこれからも、嵐、よろしくね」と言った。私は嵐を途中からしか知らなくて、お金を払ってコンテンツを楽しませてもらっていた期間はもっと短くて、そのことに少し申し訳なさを感じていたから、その優しい話し方がふわーっと心に沁みた。本当にさまざまなファンの気持ちを丁寧に掬いとってくれるひとだと改めて感じた。

大野くんが吐露した気持ちは、あの表情は、特に胸に響いた。僕のわがままで…と言っていた姿と重なった。「4月からのコンサートが正直不安だった、正直怖かった、でもみんなが優しい顔で見守っていてくれたから最後までやりきることができた」とゆっくり話す大野くんが流す涙は、とても綺麗で、誠実で責任感のある人が流すそれだった。宝物であるこの20年を越えることは多分生涯ないと思いますと言い切る大野くんに微かな寂しさを感じてしまったことは否めない。でもそれと同時に、それ以上に、それだけ大事で最高な20年を過ごしたと思えるこれまでがあることがとてつもなく尊く素敵なことだと思った。「ここまで本当に色々なことがあった、でも僕の人生の中でこの20年は人生の一番の宝物になっています」と言い切れるだけの時間を過ごしたこと。私の語彙じゃ表しきれなくて悔しいくらいに本当に凄いと思う。本当にかっこいいと思う。目の前のことを頑張って、真正面から物事に向き合ってきた結果が、その言葉に集約されているような気がした。その時間の積み重ねを途中からだけれど見ることができたことを大切にしたいと思った。

5×20を歌う嵐は、とても優しい表情をしていた。と思う。私の視界が滲みすぎて断片的にしか思い出せないことが情けない…。伸びやかで気持ちのこもった歌声がすっと入ってきて、心がじんわりあったかくなったことは覚えている。嵐を好きでよかったなと改めて深く感じた瞬間だった。

アンコールの楽曲はどれも明るい曲なのに、私はまたちょっぴり泣いた。楽しい時間の儚さみたいなものを感じてしまって、あり得ないくらい楽しいからこそ涙が出てしまった。明日からも前を向いて過ごしていこうと誓った。

アンコールの後、5人は再びステージに出てきてくれた。ありがとう。ラストでマイクを通さない大野くんの生声が聞けたことも一生忘れない。三本締めでのあの よーお! は脳内メモリに必ず残し続ける。翔さん、帰るまでが5×20とのことでしたのでしっかり気をつけて帰りました よ!

幸せな、3時間44分でした。

 

嵐の曲は、私の人生のあらゆるポイントで流れている。友達と冬の公園で何度も聴いた曲。運動会で流れていた曲。受験への不安に駆られていた時、自分を鼓舞してくれた曲。準備不足でたくさんの人に迷惑をかけてこっぴどく叱られた後にふと流れてきて心を軽くしてくれた曲。一歩踏み出す時に背中をそっと押してくれた曲。大切な先生が亡くなった時に流れてきて泣いた曲。お世話になった先輩が部活を引退する時沁みた曲。新しい生活のはじまりを応援してくれた曲。どれも大切で大好きな曲ばかりだ。2019年12月25日、優しい5人の顔と美しいペンライトの海を思い出す曲たちも仲間に加わった。嬉しい。いつも寄り添ってくれたり、励ましてくれてありがとう。嵐には感謝しかありません。

 

嵐、改めて20周年おめでとうございます。同じ年に生まれた私も20歳になりました。大人の仲間入りです。まだまだ実感はないけれど。小学生の時に嵐に出会い、気持ちの強さに波はあれどここまでずっと好きでいられたのは、嵐の楽曲とパフォーマンスが好きなのはもちろん、嵐が人間性の素晴らしいグループだから。お互いを尊重し合い、思いやり合い、適切な距離感を保つことが自然とできる関係性を私はとてもとても素敵だと思っています。嵐みたいな素敵な大人になりたいなと心の底から思ってきたし、きっとこれからも思い続けます。今回コンサートに行けたこと、同じ空間で素敵な時間を共有できたこと、本当に本当にかけがえのない経験です。公演中ずっと心の中でありがとうとおめでとうを繰り返していました。嵐が大好きです。今後も5人に優しい風を送りたいな。

 

ずっとなんかないんだってわかっていても、嵐が先を見て前を向いて歩いていく集団だってわかっていても、行かないで、そこにいてよ。と心のどこかで思っていた2019年。その気持ちがなくなったわけではないけれど、2020年を生きる嵐がみたい。一緒に走っていきたい。という気持ちがコンサートに行ってから一層強くなりました。あんなに強く優しくたしかな瞳で「まだ見ぬ世界へみんなと」「1秒でも長く」「嵐を巻き起こしたい」「ついてきてください」「みんなと見たい景色がまだまだある」って言うから。そんなのついていくしかないじゃん。風速上げてく嵐、眩しくてかっこいいよ。

 

嵐の未来が、5人の手によって5人の思うように輝きますように。そして、ありったけの幸せが彼らの元に集まりますように。

共に行くよ。2020年へ。

 

2019年12月30日 わたぐも