ザ・ハイライトの話をしたい
夏の香りが少しずつしてきましたが、この記事に辿り着いてくださった皆さまいかがお過ごしでしょうか。私は最近の夜の涼やかさが大好きです。窓開けとくとすーっとひんやりした風が入ってくる感じ、いいよね。とまあ、暑いしべたべたするしで夏あんま来てほしくないなーと思いがちなタイプではあるんですが、今年はもう夏が楽しみです。
なぜかって?そう。夏にぴったりのアルバム「ザ・ハイライト」が発売された。
夏ツアーもある。ザ・ハイライトを引っ提げたザ・アリーナがある。
もうおわかりでしょう(わかるか?)
今回私が書くのは、2022/06/01に発売された
Sexy Zone 8th Album
ザ・ハイライト
の感想です。
いや〜良いアルバム。初めて新譜を聴く瞬間のワクワク感って何者にも代えがたい。
聴いた時の好き〜〜という気持ちをPOP × STEP!? の時にも思い切り自分の抽象的な感想として残したので、本作でもそれに近いものを残そうと思います。
全曲試聴はこちらから↓
ではいってみよう!
1. Forever Gold
作詞:JUN
作曲:Ricardo Burgrust, Christfer Erixon, Ricardo Burgrust
編曲:Ricardo Burgrust
これまでを振り返り懐かしみ未来を照らす、まばゆい曲。
爽やかで水しぶきがきらめくような魅力的な夏が来る!この水しぶきは海というよりプールサイドの水しぶきのイメージが湧いてくるところもミソ。プールサイドなんすよ…伝われ…!
大枠としては蘇るあの頃、思い出すあの日々、という歳を重ねた人が感じていく最大公約数的な概念なんだけれど、聴く人が聴くとSexy Zoneのことみたいだ…と心に沁みる曲だと思う。
YouTubeに公開されたMVの概要欄には
青春時代をノスタルジックに振り返りつつも、いくつになっても変わらない情熱があるといったメッセージを、ファンキーでダンサブルなシンセポップに乗せて、軽快に歌うメンバーに注目。
とありました。
そのメッセージ性を持ったForever Goldがザ・ハイライトのリード曲のひとつなのとっても良い〜〜名シンボル。
2. Desideria
作詞:栗原暁(Jazzin'park)
作曲:久保田真吾(Jazzin'park), 栗原暁(Jazzin'park)
編曲:久保田真吾(Jazzin'park)
水族館で水面越しにイワシの群れを見上げた時に視界に入る泡(あぶく)みたいな刹那を感じる曲。イメージは紫〜水色、硬め寄りの水彩マーブル。
オクターブ違うユニゾンがとっっても良い。
Jazzin'park初のSZ提供楽曲。ライナーノーツを読んだ日からテンション上がってた。この浮遊感!これだよこれ!の気持ち(どういう気持ち?)
"奏でるBeat"のメロディーの動きとかめっちゃJazzin'park〜!って感じがする。
3. THE FINEST
作詞:Jeremy Quartus, Ryan Octaviano
作曲:Jeremy Quartus
編曲:Jeremy Quartus, Ethan Augustin
このアルバム、明らかに夜イメージの曲がいくつかあるんですが、個人的にはこの曲も夜イメージ。
ラジオで初めて聴いた時からずっと好きです。アウトロの音数が減っていくところまですべてがお洒落。
"daaaammm mooove"がめちゃくちゃ好き。あとYouTubeやサイトでshort ver.何回も聴いてたから2番が来るとご本人登場みたいなワクワク感がある(?)
いつでも思い通りに どんな時もそばに
いるのにねぇどうして
届かない how much I love you
4. 夏のハイドレンジア
作詞・作曲:秦基博
編曲:トオミヨウ
初夏の湿り気と雨上がりの太陽の眩しさを感じる美しい曲。この曲のおかげで梅雨のしっとりとした良さをさらに好きになった。
神イントロ。美しい歌詞。ほっとする。
THE FINESTのアウトロ→夏のハイドレンジアのイントロの流れもデクレッシェンド→クレッシェンドって感じで好きです。
5. Iris
作詞:RIKE, Funk Uchino
作曲:Erik Lidbom, RIKE, Funk Uchino
編曲:GRP
イメージは紫〜薄水色柔らかめマーブル。
試聴時そこまでわたしにはハマってなかったけれどフルで聴いたらすごく好きになった曲。レコードをセットしたような始まりからラップという流れ、そうくると思ってなくてお!そうきた!って楽しかった。
そしてこのレコードをセットしたような始まりからやってくる最初の歌詞が過去形であるところに"重ねたDays"を感じる。
"世界中で一輪のFlower 君という花" の韻の踏み方がすごく好み。
もし私がこの先結婚することがあるのなら流したいランキング上位曲。
Sexy Zoneを応援していると愛おしく思える花がどんどん増えていくな〜〜楽しい。
Forever Goldとメッセージ性が繋がってくる曲のような気がする。Stay goldとか、笑い合った日々も涙の夜も全て今につながる、とか。
6. SUMMER FEVER
作詞:Kanata Okajima
作曲:Geek Boy AI Swettenham, Ronnie Icon
編曲:Geek Boy AI Swettenham
ノれる!夏!夏だ!
"どれだけ君を待っただろう" そうくん良ー!
ニューリリース待ってた、そうくんが参加するオリジナルアルバムも待ってた。
"今年の夏こそ 僕らのモノ" でライブ序盤じゃん!!と思いました。2,3曲目に入ってきそう。
"溶け合って Midnight" → 溶け合ってみない?
"熱くたって In the night" →熱くたっていいんじゃない?
ってもはや言ってるかもしれないくらい聴き心地の良い歌詞。好き。
ラスサビのそっとフェイクは誰なんだろう、確信が持てなくて気になる。
"Yeah this is SUMMER FEVER" の風磨さんの階段を軽やかに7段駆け上がるようなフェイクが好き。
7. Story
作詞:youth case
作曲:youth case, Tomoki Ishizuka
編曲:Tomoki Ishizuka
イメージは日が沈んだ直後あたりの空の色味。
美しさに涙が出そうになる、奥行きのある楽曲。
さざなみの音から曲が始まるのが本当に素敵で好きで…
"寄せては消える"というフレーズに儚さと意外性を少し感じました。"寄せては"ときたら"かえす"でも良い気がするけれど、"消える"なんだなあと。このあたりのふわっとした話は後述します。
"そうずっと そうずっと"の切実さが"伝えたいこと"につながる作りが美しいなと思う。
この曲、私にとってはYouTubeでダイジェスト聴いていくうちにじわじわ好きになっていった珍しいタイプの曲だったんですが、フルで聴くとすごく安心感があって。この安心感は製作陣がyouth case氏&Tomoki Ishizuka氏ということで嵐の楽曲で聴き馴染んでたからだ、ということに発売後クレジットを見て気付きました。また会えた〜!ありがとうございます。
8. Eliminator
作詞:Atsushi Shimada, 草川瞬
作曲:P3AK, Andreas Ohrn
編曲:P3AK
Storyとは種類の違う奥行きがあって、静と動が感じられるバチバチ楽曲。ダークヒーローだと思ってます。
「冷笑のダサさ」とか「他人の目ばかり伺う"自分"のなさ」とかそういうものにグッと迫って目を合わせて聞いてくるところが大好き。曲の色味は違うけれど、POP × STEP!?収録のダヴィンチにも近い方向性のメッセージが込められてると私は思っています。
作詞作曲編曲のどこかに天才凡人のどなたかがいらっしゃるんじゃないかと勝手に予想していたんですが、いらっしゃいました!なんだか嬉しい!
ちょっと待ってEliminatorの入りが予想外で好きすぎてそこからずっと口角が上がりっぱなしなんですが ウワーーー!!
— 綿雲 (@cumulus_5) 2022年6月1日
はじめてフルで聴いて大興奮の私。レーザーガッツリ使ってライブで魅せてほしい〜〜!
9. Freak your body
作詞:Komei Kobayashi
作曲:Tommy Clint
編曲:Tommy Clint
こんな直接的に歌ったことがあるだろうかというくらい艶やかで刺激的な楽曲。
ケンティーの"恥じらいなんていらないでしょう?" の "でしょう?"、芸術的で好き。フィギュアスケートなら加点がつくと思う。
これもバチバチにレーザー使う曲だな〜〜みえます(霊視?)
Season2ありそうな終わり方だったのでSeason2も待ってます(?)
10. 休みの日くらい休ませて
作詞・作曲:岡崎体育
編曲:生田真心
会社員の悲哀を歌ったポップな楽曲。サビで手を前後に汽車ぽっぽする振付がなぜだかずっと頭をよぎってる。
静かな午前の家の中 鳴り響くマリンバ
という歌詞のバックで流れるマリンバ着信音風の音が秀逸!おーいマジかよ電話かよ!!!
合いの手がおもしろすぎる。
Ohhhhhhhhhhh.の弾み方が好き。
ケンティーの"子犬連れてきてーン!きてーン きてーン" が良すぎて笑いが抑えきれなかった。この前後絶対ライブでおもしろいやつ。
3:03という短さでこれだけのインパクト。すごい。これめっちゃカラオケで歌いたいけどSZレベルの演技力を発揮できる自信がない。
今はまだ甘いって思われるし思う人も多いだろうけれど、甘いことだと言われなくなるような未来を描いていきたいなー。
11. LET'S MUSIC
作詞:Kenta Urashima, nozomi*, H.U.B.
作曲:Andy Love, Joacim Persson, Johan Alkenas
編曲:Joacim Persson, Johan Alkenas
ブラスアレンジ:CHOKKAKU
強い。安定感。どっしり構える骨太MUSIC、レツミュ。イメージはレッド/ゴールド/ターコイズ。そう、MVの色味。
私はそもそもレツミュが大好きなんですが、強楽曲揃いのこのアルバムの流れの中でも埋もれず浮かず支えになっていてさらに曲としてのパンチも安定感もあるのめっちゃカッコいい。好き…惚れ直した。
12. Summer Ride
作詞:butaji, STUTS
作曲:STUTS, butaji
編曲:STUTS
ずっと流していたいような、生活に馴染んでQOLをそっと上げてくれるような、夜半の曲。色としては夜と一体化するような深いグリーンで、月の光に照らされてはじめて光沢があることがわかるようなイメージ。
90年代後半〜00年くらいのSMAP兄さんの楽曲っぽさもあると風磨くんがラジオで話していたSummer Ride。イントロから最高で…。夏の夜、海辺で聴きたい。イヤホンで聴くと間奏で左右がふわんふわんってなるのも素敵。君と僕の逃避行、君と夢を見ていたあの頃が目の前に広がる。じめじめした熱帯夜ももしかしたら悪くないかも、と思える気がするので、真夏の夜に聴いて試してみたい。
サビの"Summer Ride〜"の伸びで夜の高速道路をどこまでも進んでいけると思う。たとえ家にいても、聴くだけでどこにでもゆけると思う。
誰かに似た君じゃなくって
君らしくしている君が好きだよ
って気づけなかった後悔があるんだな…と切なくなった。last chanceは活かせなくて、間に合わなくて、"思い出は〜"からはたぶんもう過去の振り返りなんだよ…
13. Dream
作詞・作曲:iri
編曲:TAAR
イメージする色は紫〜薄紫マーブル。
カウンターチェアに腰掛けながら夏の日が沈んだ直後に野外で歌うSZの姿が自然と私の頭に浮かぶ。欲を言うともっと夜の方が合うと思うけれどライブなので…。
本当に本当に良い。好きです。
"君と僕にしかないこの野暮なやりとりも"という詞が大好き…。そこにしか生まれないやりとりへの慈しみが手に取るように伝わってくる。背景の音も好き。
本当に風磨さんがラジオでおっしゃっていた通りで、勝利くん聡くんの1,2番でのBメロの入れ替わりも良くって、そこからの中島Dメロ→菊池落ちサビがね…良くてね……切なくて綺麗で泣きました、本当に
私はこの曲を7月にすごく合う曲だと思ってて。
ケンティーDメロの
繋いだままで いれたらいいね
何度離れ離れになっても
慣れない世界で 君を見つけて
それだけで何もいらないでしょう
って織姫と彦星みたいだと思いません?
ザ・アリーナツアーに7/7公演があるのも神がかってると思いません?素敵…
2022/06/07追記:8月の仙台公演日程は旧暦の七夕時期ということに気付きました、神がかってるよ…
2番の"本当はどこか深くしまってる君がいて"の"君"のところで背景の音が静まるの、"君"の孤独や見せない面みたいなものがあらわされてるような気がしてすごく惹かれるし切ない。
でもそのあとの"いつの日か伝えたい 大丈夫、そんな君も"の"君"では背景の音が引かない。この2種類の"君"の歌い分けがケンティー→風磨さんによって行われているところ、ケンティーDメロ(背景の音が少ない)→風磨さん落ちサビ(背景の音が多い)に繋がっている感じがする。
風磨さん落ちサビでだけ、"夢みたいに綺麗に消えて…"と"Ok?"って聞かないの悲しくて悲しくて。
"Ok?"って聞いたら終わってしまうから、消える未来を想うことしかできないんじゃないかな、などと考えたりしています。
14. Ringa Ringa Ring
作詞:youth case
作曲:Mans Ek, youth case
編曲:Mans Ek, Tomoki Ishizuka
色のイメージは柔らかいクリームイエロー。オレンジイメージも混ざってる。
はじまりの時じゃん。というのが全てを削ぎ落とした初聴時の感想。これはこのアルバム逆行してたりするのかなーとか最初は少し思ったけれどそういうことでもない感じがする。それ以上自分の中で発展せず。
こちらもyouth case氏が携わっていて、すごくほっとする曲。ほっとして泣いちゃう。この曲がラストに置かれていることに納得する。
Uh…Love for youとかめっちゃ嵐で聴き覚えがある気がするんだけれど、何の曲でそれを感じてるのか全然辿り着けない。
もしもしからの続き、がんばって言えますようにと願わずにはいられない。
ここからはアルバム全体の話やイメージ、感じる関連性についてなんですが、
Storyは宵、Summer Rideはそのあと、わりと深夜寄りのイメージなので夜半ぽい Dreamはさらに時間が進んでいるような感じがするので暁か東雲かというイメージ、ちなみにRUNも夜明け前だけどかなり朝寄りイメージなので朝ぼらけかな
— 綿雲 (@cumulus_5) 2022年5月21日
と、私は試聴開始時から感じていました。Twilight Sunsetが夕暮れならStoryは日の入り後のような雰囲気があると思う。Story→Summer Ride→Dreamという順で聴くと、長い夜も、なんだか寝付けない夜も、それでいいような、そんな安らぎを感じられるような気がする。そういう夕方〜夜に寄り添ってくれるSZの楽曲がいくつもあること、私は嬉しいしやさしいなと思う。
そしてStoryのところでした「"寄せては消える"というフレーズに儚さと意外性を少し感じました。"寄せては"ときたら"かえす"でも良い気がするけれど、"消える"なんだなあと。このあたりのふわっとした話」についてですが、StoryとDreamには"消える""消えた"というワードが入っていて。この2曲にはどこか近い雰囲気を感じているんですが、そう感じるのはこの"消失"が重なるからというのもあると思います。
Summer Rideでは君の目が潤んでいて、Dreamでは僕にだけにじんだ世界が広がってるというのも良い。Dreamで広がってるにじむ世界は涙じゃなくて"Dream"かもしれないけれど。
全部夢でも、綺麗に消えても、Ok?と問いかけた事実は残るはずだから、私はDreamという曲をとてつもなく愛おしく思うし、その事実を残してくれるDreamが好きです。Summer Rideに"思い出は 闇の中で光る星さ" "どこまで行こうとも 忘れたりはしないからね"とあるし、やはりなくならないと思う。Summer RideとDreamはどこかリンクしているような響きを感じます。
あともうひとつ!個人的に特筆すべきはyouth case氏が2曲携わってるってこと!!この曲聴きなじみある気がする〜っていう私の感覚の理由はそこにあったんだと思う。SZへの楽曲提供はおそらく初だと思うんですが、これからも提供待ってます…!
ザ・ハイライト発売、おめでとうございます。素敵な楽曲に新しくたくさん出会えて嬉しい限りです。聴くか迷ってるそこのあなた!おすすめです、本当に!今がいいチャンス♪
2022/06/07 わたぐも